昨年はたくさんのご依頼品を承り、誠にありがとうございました。
予定納期よりだいぶ遅れてしまったものもあり、ご迷惑もおかけしましたが、皆様時間がかかっても良いのでと、待っていただけたのが大変ありがたかったです。
特にガラスは材質や薄さによって、乾く日数も手間も違いますので、セオリー通りには行かないご依頼品も多々あり、その都度試行錯誤しておりますので、時間がかかってしまいました。
最初の画像の沖縄ガラスのジョッキですが、持ち手の部分がごそっと取れていて元通りにはめ込むのは不可能で、段差がついてしまいました。すべてが平にならないにしても、ある程度段差が目立たないようにするのですが、継いだ部分をどうしても綺麗に磨くことができず、金消し粉仕上げに変更させていただきました。
次のご依頼は、グラインダーで柄や文字を書いたシャンパングラスです。お子さんが成人した時に使おうと作ったグラスを割ってしまったそうで、円家に金継ぎを依頼されました。
このように、大体のご依頼品にはエピソードや思い出などがあり、背景を知るとなおさら意欲が増すと言いますか、完成させるぞ!という気持ちになります。
re bornしました。
こちらは、大変難易度が高かったグラスで、薄くてたくさんのパーツに割れていて、しかも奥の中央部分はパーツがなく、麻の生地を建ててパーツを作ったので、完全に接着するまで安定せずハラハラしましたが、綺麗に注ぐことができました。私がブログやインスタグラムにガラスに金継をUPしているので、ガラスの金継ぎで検索してたどり着かれる方が多いですね。
3つ共に、水は完全に漏れませんので普通に使用していただくことができます。
年明けから3つも仕上がって、幸先の良い感じです。
ものすごく難しそうなガラスのご依頼がまだまだございますので、フルパワーで挑みたいと思います。
あと、最近ご依頼で増えてきたのがアスティエの陶器です。アスティエは白い釉薬が特徴のフランスの陶器で、
独特な肌合いとデザインが特徴的です。
こちらも土が柔らかいので、最新の注意を払います。
もう少しで節が変わる節分前にUPできて良かった。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。